trippy!
『死の予兆』
これの何が気持ち悪いか。
背景の開花する花々から満月になり、それが髑髏になる変遷。
そして画面の中を流れる身体画像の断片。
しかも、元の画像は子供のものと思われる。
カラフルでシンボリックなほどわかりやすい花のイメージで
不吉な感じであったり不快な印象がないような先入観が与えられた上で、
一気に夜と髑髏の流れになり場面展開が起きる。
こうすることで感覚としてのコントラストがそれぞれを単体で見るよりも
強く与えられて不快感というか負の違和感が強くなる。
そして画面上を流れる身体画像の断片。
理論的な背景はないのだけれども、
子供の画像というのは時としてグロテスクな表現において
強い嫌悪感を抱かせる素材として役に立つ。
それこそ、医学書で見る異形児の、資料写真として脚色のない画像であっても、
それが乳幼児であれば嫌悪感が強くなる。
子どもに対する先入観が「可愛い」であったり、「柔らかい」や「やさしい」などという
正の感情の中でもソフトな領域の感情であるのに対して、
病気や病変などはそれと真逆の感情であって、
感情のコントラストとして強く違和感を抱くのではないかと考える。
または、もっと動物としての直感というか、
熱いものを触ったときに瞬発的に腕を引っ込めたり、
腐った物の匂いをかいだ時に顔を背けたりするように、
反射としての行動として、乳児の異形に対して強く反応するような
反応があるのだろうと考える。
太古の先祖が、生まれた子どもを見て育てるかどうかを識別するのに利用した
情報がそのまま今まで残っていると考えているのだ。
具体的にグロテスクであったり不快感を増長する画像を使っているわけではないが、
(髑髏は記号的に使ってるとしてちょっと除外しとく)
組み合わせと構成によって、本能的な不快感と
怪談を聞いたあとのような、風が肌を撫でるのですら不気味に感じる不吉感を
演出できるというのを、この動画は実証しているように思える。
(via suyhnc)

